下高井戸シネマ


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ハンガリーの至宝
メーサーロシュ・マールタ監督特集
女性たちのささやかな革命 〈4K/2Kレストア〉


女性初のベルリン国際映画祭金熊賞に輝いた、監督メーサーロシュ・マールタ。彼女の初期の傑作5作品をレストア版で上映。

『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』1h29
『アダプション/ある母と娘の記録』1h28/PG12
『ナイン・マンス』1h34/R15+
『マリとユリ』1h38
『ふたりの女、ひとつの宿命』1h45

11/18(土)~11/24(金) 一週間日替り上映



一般1700円 / 大学・専門1300円 / シニア1100円 / 小・中・高1000円 / 会員990円
◎毎月1日・火曜サービスデー みなさま1100円

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『ドント・クライ プリティ・ガールズ!』

1970年/ハンガリー/1h29/2K レストア
(原題:Szép lányok, ne sírjatok!)
脚本:ズィムレ・ペーテル
撮影監督:ケンデ・ヤーノシュ
出演アーティスト:Metro、Illés、Kex、Sziriusz、Tolcsvay Trió ほか
出演:ヤロスラヴァ・シャレロヴァー、ザラ・マールク、バラージョヴィチ・ラヨシュ
字幕:高橋文子 / 字幕監修:コロンツァイ・バーバラ

ビート・ミュージックのファンである若者たちは、うだつの上がらない日々を工場での労働に費やしている。ユリは不良青年のうちのひとりと婚約しているのだが、とあるミュージシャンと恋に落ちた。ギグを開くという彼とともに、ユリは小旅行へ出かける。しかし嫉妬深い婚約者と彼の不良仲間たちは執拗にふたりを追いかけ……。溢れんばかりのビート・ミュージックとともに、当時の息詰まるような社会の閉塞性がたしかに刻印された、珠玉の音楽逃避行劇。

11/19(日) 18:25〜(終19:57)
11/21(火) 20:25〜(終21:57)
11/24(金) 20:15〜(終21:47)



『アダプション/ある母と娘の記録』
ベルリン国際映画祭 金熊賞
OCIC特別賞


1975年/ハンガリー/1h28/4K レストア/PG12
(原題:Örökbefogadás)
脚本:メーサーロシュ・マールタ、ヘルナーディ・ジュラ、グルンワルスキ・フェレンツ
撮影監督:コルタイ・ラヨシュ
出演:ベレク・カティ、ヴィーグ・ジェンジェヴェール、フリード・ペーテル、サボー・ラースロー
字幕:高橋文子 / 字幕監修:ナジ・アニタ

43歳のカタは工場勤務の未亡人。彼女は既婚者と不倫関係にある。カタは子どもが欲しいのだが、愛人は一向に聞き入れない。とある日カタは、寄宿学校で生活するアンナと出会い、彼女の面倒を見ることにした。次第にふたりは奇妙な友情を育んでいく。メーサーロシュの名を一躍世界に知らしめた記念すべき作品。家父長制すら歯牙にもかけぬ主人公たちの親密さを、決して見逃してはならない。

11/18(土) 18:25〜(終19:56)
11/20(月) 20:20〜(終21:51)
11/23(木) 20:25〜(終21:56)



『ナイン・マンス』
カンヌ国際映画祭 国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞
ベルリン国際映画祭 OCIC特別賞


1976年/ハンガリー/1h34/4K レストア/R15+
(原題:Kilenc hónap)
脚本:ヘルナーディ・ジュラ、コーローディ・イルディコー
撮影監督:ケンデ・ヤーノシュ
出演:モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ
字幕:高橋文子 / 字幕監修:コロンツァイ・バーバラ

ユリは工場勤務の傍ら、農学を学んでいる。工場の上司は彼女と恋に落ちる。ユリは彼に誠実な関係を望むいっぽう、前パートナーとの間に子どもがいる事実を隠している。やがて彼女の秘密は明らかになるのだが、上司は子どもの存在を受け入れるだけの心の準備ができておらず……。ドキュメンタリー作家としてキャリアをスタートさせたメーサーロシュが、作為性や修飾を極限にまで削ぎ落した「真実」の記録。

11/19(日) 20:10〜(終21:47)
11/22(水) 18:25〜(終20:02)
11/24(金) 18:25〜(終20:02)



『マリとユリ』

1977年/ハンガリー/1h38/4K レストア
(原題:Ők ketten)
脚本:コーローディ・イルディコー、バラージュ・ヨージェフ
撮影監督:ケンデ・ヤーノシュ
出演:マリナ・ヴラディ、モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ
字幕:森彩子 / 字幕監修:ナジ・アニタ

マリの夫は偏狭な男で、ユリの夫はアルコールに依存している。彼女たちはつらい夫婦生活を乗り越え、慰めを求めあう。互いの葛藤を知ったふたりは、それぞれの人生を歩むべく、ある決断をする。結婚生活に絡めとられる二人の女性の連帯を、厳しくも誠実なまなざしで捉えた精緻な秀作。

11/20(月) 18:25〜(終20:06)
11/22(水) 20:15〜(終21:56)



『ふたりの女、ひとつの宿命』

1980年/ハンガリー、フランス/1h45/4K レストア
(原題:Örökség)
脚本:コーローディ・イルディコー、メーサーロシュ・マールタ
撮影監督:ラガーイ・エレメール
出演:イザベル・ユペール、モノリ・リリ、ヤン・ノヴィツキ、ペルツェル・ズィタ、サボー・シャーンドル
字幕:森彩子 / 字幕監修:コロンツァイ・バーバラ

1936年。ユダヤ人のイレーンは、裕福な友人・スィルヴィアからある相談を持ち掛けられる。スィルヴィアは不妊に悩んでおり、イレーンに自身の夫との間で子どもをつくってほしいと言う。そうして生まれた子どもに莫大な財産の相続が約束されたのだが、彼らの関係は悪化の一途をたどる。その頃世界ではファシズムが台頭し……。幅広い文化圏の映画監督と協業を続けるイザベル・ユペールは、その最初期の重要な出演作として本作を挙げている。この後メーサーロシュは「日記」四部作に代表される歴史映画を手掛けていくが、その契機としても見落とすことができない意欲作。

11/18(土) 20:10〜(終21:58)
11/21(火) 18:25〜(終20:13)
11/23(木) 18:25〜(終20:13)



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